【ゼロから始めるIllustrator】ペンツールの基本操作とパスの編集

こんにちは、「ゼロから始めるIllustrator」略して「ゼロイラ」講座を始めます。

当Illustrator講義ではペンツールとパスの編集方法について解説します。
練習用ファイルを用意しておりますので、実践しながらペンツールを学べます!

ペンツールはその名の通りペンで線を描くツールです。
使いこなせるようになると様々なアートワークを自在に描けます。

…しかし使い方にクセがあります。
慣れないうちは何だこの使いにくいツールは…ってなるかもしれません。

が、慣れると非常に便利ツールに変身しますので是非ペンツールを思いのまま使えるようになりましょう。

今回の講座で使う主な機能、ツール類
ペンツール、ダイレクト選択ツール、アンカーポイントの追加ツール、アンカーポイントの削除ツール、アンカーポイントの切り替えツール

ベジエ曲線とは


ベジェ曲線(ベジェきょくせん、Bézier Curve)またはベジエ曲線とは、N 個の制御点から得られる N − 1 次曲線である。フランスの自動車メーカー、シトロエン社のド・カステリョ(英語版) とルノー社のピエール・ベジェにより独立に考案された。ド・カステリョの方が先んじていたが、その論文が公知とならなかったためベジェの名が冠されている[1]。コンピューター上で滑らかな曲線を描くのに2次ベジェ曲線 (Quadratic Bézier curve) や 3次ベジェ曲線 (Cubic Bézier curve) などが広く利用されている。
原語(フランス語)における Bézier の発音はベズィエに近く、「ベジェ曲線」より「ベジエ曲線」の方がこれに忠実と言えるが、いずれの呼称も用いられている。

wikipediaより

早い話がベジエ曲線を使うとコンピュータ上で綺麗で滑らかな線が描けるって事です。

ベジエ曲線はIllustratorだけでなくPhotoshopでもよく使う機能なので、是非使いこなせるように頑張ってください!

線の種類は直線と曲線だけ

Illustratorで描く線は「直線」と「曲線」の2種類だけです。
とてもシンプルです。

この直線と曲線を使いこなせるようになると様々なアートワークを描けるようになります。

練習用ファイルをダウンロード

練習用のAIファイルを用意しております。

[ illustrator_05_pentool_CS5.ai ] をベースに進めていきます。
上図のようなトレース練習素材が色々と入っています。

下記「練習ファイルをダウンロード」ボタンをクリックしてファイルをダウンロード後にzipファイルを解凍し、[ illustrator_05_pentool_CS5.ai ] を開いてください。

「ココに描いてください」レイヤーに描いてください。
なおロックされた「下絵」レイヤーには元の絵が入っていますので操作は不要です。

※バージョンCS5以降を推奨。

ペンツールを選択する

では早速ペンツールを使ってみましょう。

ツールボックスのペンツールを選択します。

ショートカットは [ P ] です。
Penの頭文字である [ P ] で覚えやすいですね。

 

トレース作業をする前に「塗り」の設定は「無し」にしてください。
(白地に赤い斜線のアイコンが無しです)
塗りの設定が入ったままトレースをすると、下の絵が見えなくなってしまいます。
線の色はマゼンタ100%とかビビッドで分かりやすい色味に、線幅は1pt以下にしておくとトレースしやすいです。

直線を描く

まずは簡単な直線から描いてみましょう。

直線を描くには [ クリック ] をします。
[ドラッグ ] をすると曲線になります。

まずは [ クリック ] 操作のみ使用して直線を描いてください。

クリックで直線を描く

クリックするとアンカーポイントを作成できます。

もう別の場所でもう一度クリックすると2個目のアンカーポイントを作成でき、直線が描けます。

練習ファイルの赤い点をクリックしてみましょう。

ペンツールで線の描画を止めるには [ Ctrl ] を押しながらオブジェクトが無い所をクリックします。

ペンツールを使用している際に [ Ctrl ] を押している間は、一時的に選択ツールまたはダイレクト選択ツールになります。

[ 選択ツール ] → [ ペンツール ] の順にツールを切り替えると [ Ctrl ] を押している間だけ [ 選択ツール ] になります。

[ ダイレクト選択ツール ] → [ ペンツール ] の順にツールを切り替えると [ Ctrl ]を押している間だけ [ ダイレクト選択ツール ] になります。

その特性を利用して描画を終了する時は [ Ctrl ] を押しながら画面の何もない所をクリックするのが効率的です。
別のツール使用時も同様の挙動になります。

水平線、垂直線、斜め45°の線を描く

描く角度を限定して線を描く方法です。

始点をクリックした後、2つ目のアンカーポイントを [ Shift ] を押しながらクリックします。

角度を45°刻みに限定して線を描けます。

練習ファイルの赤い点を [ Shift ] を押しながらクリックして挙動を確かめてください。

[ Shift ] を押しながら角度を限定しての操作は他ツールでも頻繁に使います。
例:選択ツールなら移動方向を水平、垂直、斜め45°に限定、長方形ツールなら正方形に、楕円形ツールなら正円に…等。

オープンパスとクローズパス

始点と終点が同じオブジェクトはクローズパス(閉じられたパス)と呼ばれます。
始点と終点が異なるオブジェクトはオープンパス(開かれたパス)と呼ばれます。

線(パス)の構造

オブジェクトは「アンカーポイント」と「セグメント」で構成されています。
曲線にはアンカーポイントから方向線が出ています。
それら全てを含めて「パス」と呼びます。

曲線を調整するには方向線の先に付いている「ハンドル」を操作します。
 
 

ペンツールではオブジェクトを構成している最小単位の「アンカーポイント」を1つずつ作成できるオブジェクト作成ツールです。

ロゴ、文字、イラスト等、ペンツールを使いこなせるようになると様々なアートワークが描けるようになります。
描くだけでなくマスク用のオブジェクト作成にガイド作成、色々応用可能です。

曲線を描く

次は曲線を描きます。ペンツールの本領発揮です。
初めての方は少しややこしいかもしれませんが、頑張ってついてきてください。

滑らかな曲線を描く

まず上図のような曲線を描いてペンツールの挙動を確かめてみましょう。

  1. [ ペンツール ] を選択します。ショートカットは [ P ] です。
  2. 始点となる①にポインタを合わせて矢印の方向へドラッグします。
    するとアンカ―ポイントと方向線が作成されます。
  3. 次の②にポインタを合わせて矢印の方向(曲線の進行方向)へドラッグします。
  4. ③の上にポインタを合わせて右上方向へドラッグします。
  5. 線の描画を終了するには [ Ctrl ] を押しながらオブジェクトの無い箇所をクリックします。
操作をミスったら [ Ctrl + Z ] で一つ前の段階に戻れます。
ミスったら [ Ctrl + Z ] で無かった事に。
戻りすぎたっ!となったら [ Ctrl + Shift + Z ] で一つ先の段階に。
リアル用Ctrl + Zはいつ出るのでしょうか?

直線から曲線を描く

上図のように直線から曲線を描く方法です。

  1. [ ペンツール (P) ] を選択し、始点①をクリックし次の②をクリックして直線を描く
  2. ②のアンカーポイントにポインタを合わせ、[ Alt ] を押しながら一時的に [ アンカーポイント切り替えツール ] にし、上方向にドラッグし、方向線を引き出す
  3. 終点③にポインタを合わせ、右下方向にドラッグする
  4. 最後に [ Ctrl ] を押しながらオブジェクトの無い所をクリックして線の描画を終了

曲線から直線を描く

  1. [ ペンツール (P) ] を選択し、始点①から右下方向へドラッグする
  2. ②のアンカーポイントにカーソルを合わせ、右上方向へドラッグする
  3. ②のアンカーポイント上にカーソルを合わせ、クリックして右上方向の方向線を削除する
  4. 終点③にポインタを合わせ、クリックして直線を描く
  5. 最後に [ Ctrl ] を押しながらオブジェクトの無い所をクリックして線の描画を終了

曲線から逆方向の曲線を描く

  1. [ ペンツール (P) ] を選択し、始点①にポインタを合わせて右上にドラッグ
  2. 次の②にポインタを合わせて右下方向にドラッグ
  3. ②のアンカーポイント上で [ Alt ] を押しながら一時的に [ アンカーポイントの切り替えツール ] にし、右下方向線の先のハンドル(小さな点)を右上方向へドラッグして方向線の向きを変える
  4. ③にアンカーポイントを合わせて右下方向へドラッグ
  5. ③のアンカーポイント上で [ Alt ] を押しながら一時的に [ アンカーポイントの切り替えツール ] にし、右下のハンドルを右上方向へドラッグして方向線の向きを変える
  6. ④にアンカーポイントを合わせて右下方向へドラッグ
  7. [ Ctrl ] を押しながらオブジェクトの無い所をクリックして線の描画を終了
ペンツールを終了し、描画を終了した線を再度続きから描きたい時があります。
その場合は…

[ 選択ツール ] で対象のパスを選択 → [ ペンツール ] に切り替え → 始点または終点のアンカーポイント上にカーソルを合わせてクリック
(その際上記画像のようなポインタに変わります)

で再度線の続きが描けます。
※オープンパスの場合

線を編集する

ペンツールで描いた線は後から自由に編集できます。それでは先程描いた山のような形状が3つ並んでいるオブジェクトを編集してみましょう。

ダイレクト選択ツールで曲線を編集する

パスを編集するにはダイレクト選択ツールを使用します。
ダイレクト選択ツールのショートカットは [ A ] です。

編集方法は下記の3通りです。

[ ダイレクト選択ツール(A) ] でアンカーポイントを選択してドラッグします。
[ ダイレクト選択ツール(A) ] でセグメント(アンカーポイント同士を繋いでいる線)を選択してドラッグします。
[ ダイレクト選択ツール(A) ] でアンカーポイントを選択すると表示されるハンドルをドラッグします。

アンカーポイントの追加、削除、切り替え

アンカーポイントを追加、削除したり切り替えの操作ができます。

直線を曲線にしたり、曲線を直線に変えたり、アンカーポイントを追加して複雑な形状にしたりアンカーポイントを削除したり、といった操作をしてみましょう。

追加、削除、切り替えツール一式

ペンツールを左クリック押しっぱなしにすると追加、削除、切り替えツールが表示されます。

しかし、[ ペンツール ] + [ Alt ] でこれらツールアイコンは必要ありません。

ペンツール使用時のポインタの形状

アンカーポイントの追加

  1. 編集対象の曲線、直線を選択ツールで選択
  2. ペンツールに変更し、追加したいセグメント上にカーソルを合わせる
  3. カーソルの右下に [ + ] が表示されたらクリックでアンカーポイントの追加

アンカーポイントの削除

  1. 編集対象の曲線、直線を選択ツールで選択
  2. ペンツールに変更し、削除したいアンカーポイント上にカーソルを合わせる
  3. カーソルの右下に [ – ] が表示されたらクリックでアンカーポイントの削除

※オープンパス(パスの始点と終点が繋がっていない開かれたパス)の始点と終点は上記方法では削除できません。

ダイレクト選択ツールで始点または終点のアンカーポイントを選択して [ Delete ] または [ BackSpace ] で削除できます。

アンカーポイントの切り替え

ペンツールを選択している状態で [ Alt ] を押している間だけ [ アンカーポイントの切り替えツール ] にできます。

方向線を操作する
  1. ダイレクト選択ツールで編集対象のアンカーポイントを選択
  2. ペンツールを選択し、[ Alt ] を押しっぱなしにしてアンカーポイントの切り替えツールに一時的に変更
  3. 片方の方向線が折れ曲がった曲線の完成
直線を曲線へと編集する
  1. 選択ツールで対象オブジェクトを選択
  2. ペンツールを選択し、[ Alt ] を押しっぱなしにしてアンカーポイントの切り替えツールに一時的に変更
  3. 曲線にしたいアンカーポイント上にカーソルを合わせてドラッグして方向線を引き出す
曲線を直線へと編集する
  1. ダイレクト選択ツール [ A ] で編集対象のアンカーポイントを選択
  2. 方向線が表示されたら [ ダイレクト選択ツール(A) ] または [ アンカーポイント切り替えツール ] でハンドルをアンカーポイント上にドラッグする
  3. もう一方のハンドルもアンカーポイント上にドラッグする
 


方向線を折り曲げてしまうと「カクッ」とした線になってしまいます。
意図してカクつかせているなら問題ないのですが、滑らかな曲線を描く時は折り曲げられていない方向線にしましょう。
こういった細かい箇所にもこだわって作ると、より素晴らしい作品ができると思います。

もし曲線の箇所で折り曲げてしまったら [ ペンツール ] の状態で [ Alt ] を押しながら [ アンカーポイント切り替えツール ] にし、方向線を新たに出して [ ダイレクト選択ツール(A) ] でハンドルの調整をします。

曲線のまま調整したいのに [ アンカーポイント切り替えツール ] でハンドルを操作すると折れ曲がってしまいます。
滑らかさを維持したまま編集するには [ ダイレクト選択ツール ] を使用します。

用途に応じて上手くツールを切り替えて調整してみてください。

おわりに

結構ボリュームがありますがペンツールの基本部分なので押さえておきましょう。

ペンツールは少し慣れの必要なツールですが、上記の内容を押さえておくといい感じで使えるようになると思います。
Photoshopのパスやシェイプ機能でも応用できますので覚えておいて損はしませんよ^^

おつかれさまでした。

次回は「トレースのテクニック①」について解説していきたいと思います。

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