【デザイン学生必見!】
ポートフォリオをゼロから作ろう!

【Photoshop】オリジナルのゲームUIをゼロから作ってみよう

PhotoshopやIllustratorを使ってオリジナルゲームUI制作に挑戦してみましょう。
ゲーム業界を目指されている方にオススメ!
ポートフォリオにスマホやPS4・PS5・SWITCH等のコンシューマー系のゲームUI作品を掲載しましょう!

授業概要

当ゲームUI画面制作についての授業概要とゲームUIの作例について解説します。
ひとまず情報を全て出しているので情報量が多くて大変ですが、頑張って読んでください。

何をする授業?

当授業では自身のキャラクターイラストを使ってゲームUIの制作に挑戦します。
以前の授業でバナー制作等を行いましたが、基本的にはその時同様PhotoshopやIllustratorを活用してゲームUIを作成します。

なお、UI制作はみなさんが想像されている以上に時間と手間がかかります。
授業回数は10回ですが時間的余裕はありません。
なるべく効率的に制作を進めていくよう授業に取り組んで下さい。

制作に手間はかかりますが、ポートフォリオに載せる素材として活用できます。
皆さん是非力の入った作品を作成してください!

ゲームUIの作例

下記はみなさんの先輩方が作られたゲームUIの作例です。
ゲームジャンル、縦画面、横画面など、ゲームUIであれば自由です。

ゲームUIやポートフォリオの作例
下記リンクでゲームUIやポートフォリオの作例について解説しています。ゲーム業界を目指されている方にとって有益な情報を掲載しているので、空き時間にチェックして下さい。

スケジュールと作品仕様・作品提出

授業のスケジュールや作品の仕様・提出形式について記載しています。

授業スケジュール

当授業のスケジュールです。

全11回を予定していますが、制作物する要素が多い内容なので時間的な余裕は全くありません。
最終授業に関してはプレゼンを予定しているので実質10回、計30時間の制作時間と考えてください。

油断していると中途半端な仕上がりのまま終わりを迎える事になりますよ。

各回で進めておくべきフェーズを解説しますが、進捗が芳しくない方は時間を作ってなるべく自主的に進るようにしてください。

日程 授業内容
① 2025/11/18 授業概要、ゲームUIのネタを練る~ラフ作成①
② 2025/11/25 ラフ作成②(中間チェック)
③ 2025/12/02 画面制作 線画①
④ 2025/12/09 画面制作 線画②
⑤ 2025/12/16 画面制作 線画③(中間チェック)
⑥ 2025/12/23 画面制作 質感付与①(冬休み中に可能な限り進めて下さい)
⑦ 2026/01/13 画面制作 質感付与②
⑧ 2026/01/20 画面制作 質感付与③(中間チェック)
⑨ 2026/01/27 画面制作 質感付与④&調整
⑩ 2026/02/03 画面制作 質感付与⑤&調整
⑪ 2026/02/10 提出日、プレゼン
徹底的に「課題感」を無くしましょう
「授業の課題制作」ではなく、「ポートフォリオに載せる為の作品制作」として授業に臨んでください。単位取得の為の「課題感・授業感満載の、とりあえず課題の要件を満たしました」的なモノではなく、「こういうのが大好きなので作ってみました」が全面的に出てるような「希望企業への就職やお金稼ぎ等の今後に繋がる」作品を目指しましょう。

中間チェックと提出先

全員提出の作品中間チェックを数回行います。
下記リンク先のドライブ内に新規フォルダを作成(番号_氏名)、書き出したJPEGと編集用PSDやAI等、そして参考資料用のUI画像を入れてください。
制作内容や進め方は自由ですが、チェックの提出期限は守ってください。

日程 チェック内容 提出先
① 2025/11/25 授業終了時に提出 ラフ作成② Aクラス
Bクラス
② 2025/12/16 授業終了時に提出 画面制作 線画③ Aクラス
Bクラス
③ 2026/01/20 授業終了時に提出 画面制作 質感付与③ Aクラス
Bクラス
もし時間が余ったら?
超巻で進めて画面制作が早く終わった方はタイトル画面やその他画面など、別画面の制作に挑戦してみましょう。タイトルロゴやメインビジュアルがあるとポートフォリオで紹介する時に超便利ですよ。
(授業内だけの時間で進めるとホーム画面が1枚できるかな?くらいです。)

作品の仕様と提出形式・提出先

  • キャラ&背景は自由(UI制作がメイン、イラスト素材利用OK)
  • ドキュメントサイズは下記のいずれかを選択
    スマホ①:1920x1080px 72px/inch 画面比率16:9(3840x2160pxでも可)
    スマホ②:2436x1125px 72px/inch 画面比率19.5:9(4872x2250pxでも可)
    コンシューマー系(PS5、Switch2等):3840x2160pxの4Kサイズ
  • 画面の向き:スマホは縦、横どちらでもOK、コンシューマー系は横
  • 作成画面数:1画面以上(基本はホーム画面、複数でも可、数よりクオリティ命)
  • 提出ファイルは2種
    ①:JPEG(最高画質)で書き出した画像
    ②:元のPSD・AIファイル等(解像度は元々作成していた状態で、レイヤーは整理)
  • 提出期限:2026/02/10の授業終了まで(下記提出先)
完成作品の提出日 提出先
2026/02/10 授業終了時までに提出 Aクラス
Bクラス

素材の使用と素材リンク

当授業では素材の使用について制限は設けておりません。
商用利用可能、ロイヤリティフリーの素材であれば自由に活用してください。
キャラや背景などを授業中に描き起こす余裕は一切ありませんので積極的に活用しましょう。

※ウォーターマーク(透かし)入り素材、著作権に抵触する素材の利用は絶対にしないでください。
上記についてはコチラで詳しく解説しています。

背景イラスト素材

商用利用可能で高品質なゲームのUIに適した背景イラスト素材です。
下記は全てライセンスを気にせず活用ができるのでオススメですよ。
授業中に背景イラストを描く余裕は一切無いので、積極的に素材の活用を行ってください。

素材を配置してイメージを大体確定
手頃な背景やキャラなどが手持ちに無い場合、イメージに近い素材を配置し、大方のイメージを確定させてください。授業外の時間で素材をベースにオリジナルのキャラまたは背景を作画し、授業中はUI制作に集中しましょう。画面の大半を占める背景とキャラのイメージを早急に固めてください。

キャラクターイラスト素材

商用利用可能で高品質なキャラクターのイラスト素材です。全てロイヤリティフリーですよ。
※もしキャラを新規作画する場合は「授業外の時間」を活用して下さい。

UI系の素材

商用利用可能で高品質なUI系素材です。
要は授業で作るメイン部分ですが、制作の参考用に活用するのは全然OKです。ベクターイラスト素材なのでイラレを使った質感付与の参考になりますよ。

ゲームUIを作る流れの例

実際にゲームUIを作成する流れについて解説します。サンプルを制作する上で使用するツールは主にPhotoshopでデザイン・レイアウト・質感付与を行い、Illustratorでアイコンやロゴなどの元素材を作成。
両ツールを併用しながら効率的にゲームUIを作成しましょう!

ゲームUI制作の導入

基本はゲームのホーム画面を作ります。
時間に余裕がある方はタイトルロゴやメインビジュアル、その他画面などを作成し、ポートフォリオに載せられる品質の作品作りを目指して下さい。

左記リンクでゲームUIの作り方を詳しく解説しています。
リンク先は前編で、中編後編に続きます。
よかったら参考にして下さい。
良質なUIを真似しよう
作り方は色々とありますが、UI制作に慣れていない方の基本的な制作方針は「作りたいUIの良質なサンプルを模倣する」方法が最もオススメです。要は「良いUI作品を丸パクリする事」ですね。
デザインの引き出しが少ないまま完全オリジナルデザインで作るとクオリティが低い作品に仕上がりがちです。作画同様、まずは良質なデザインを真似しつつ、オリジナル要素を少し加えてみましょう。
(資料命!シャドウの細部など、細かい部分も高品質な資料を見ながら再現しましょう!)
Google・ピンタレスト等だけでなく、実際に気になるゲームをインストールしてキャプチャを撮ったりして自身が作りたいゲームUIの高画質なサンプルをいくつか入手しておきましょう。
この記事も是非一度目を通しておいてください。

媒体・サイズを決める

スマホゲーム、コンシューマゲームなど、作りたいゲームUIの媒体とサイズを決めます。
今回作るUIの画面サイズは下記のいずれか1つです。

  • スマホ①:1920x1080px 72px/inch 画面比率16:9(3840x2160pxでも可)
  • スマホ②:2436x1125px 72px/inch 画面比率19.5:9(4872x2250pxでも可)
  • コンシューマー系:3840x2160pxの4Kサイズ
スマホゲームの場合、端末の形状に少し注意が必要です。例えばiPhoneSEとiPhone15を見比べると画面四隅の角の形状、縦横比等が違いますね。
上がスマホ①のサイズ、下がスマホ②のサイズです。

スマホ②の場合は角丸やインカメラより内側(黄色い線の内側)にボタン等のゲーム操作に直接関わる要素が収まるように配置しておかないと非表示になる部分(右上、右下、左上、左下、左中間のアイコン)が生じ、操作性に問題が発生します。

実際のゲームは縦横比の異なる端末に合わせてマージン(余白)を調整して最適表示していますが、モック作成の時点であらかじめ調整しておく事をオススメします。
見栄え的には 16 : 9 (1920 x 1080) の方が 19.5 : 9 (2436 x 1125) より綺麗ですが、主流は後者の横長です。

① ネタとラフを考える

まずは作成するゲーム画面のネタを考えましょう。
剣と魔法のRPG、SF系シューティング、現代世界の推理モノ、戦国時代モノ、学園モノ…etc、自身が好きなゲームやジャンルが最も作品クオリティを高められます。

※ラフ作成のスケジュール感としては2025/11/25中に完成させるのが望ましいです。

STEP.1
キャラと背景を準備
キャラ絵と背景を準備します。
新規で描き起こす必要はありません。既存のオリキャラでOK。手頃なキャラが無い方はコチラのキャラ素材などを使って下さい。

また、手頃な背景が無い場合は商用利用可能な背景素材を活用しましょう。(コチラの記事で高品質な背景素材を掲載)
キャラと背景を最優先で早く決める
ゲームUIは「背景」が多くを占めています。よって背景が決まらないとUIの方向性も定まりません。早急にキャラと背景(要は全体の世界観)を確定させましょう。最重要項目です。
ゼロからイラストを描く時間は無いので素材を活用してください。(UIのパーツ制作だけでギリギリ)
※各種素材のリンク一覧はコチラ
(たまにキャラや背景を決めずにUI作成を進める方がいますが、絶対に止めてください。)
STEP.2
ドキュメントを設定
1920x1080px 72px/inch RGBモード
2436px x 1125pxでも構いません。
提出形式のサイズはコチラで確認できます。

Photoshopで作成し、背景とキャラクターを配置しましょう。
資料命
いきなり何も見ずにUIの制作をしていませんか?
「何となくできそう」と資料無しで作ったUIは「何となくUIっぽいもの」で残念なクオリティに仕上がります。取り掛かる前に自身が作りたい作品に近い良質なUI資料を数点集めておきましょう。なるべく高画質な資料を見つけ、細部まで観察しながら作成するとリアリティと必然的にクオリティは高まります。
STEP.3
要素を書き出す
ゲーム画面に載せたい要素を洗い出します。

Photoshopで黒のべた塗りレイヤーを作成して不透明度を少し下げる。
その上に新規レイヤーを追加し、白のブラシでラフを追記する、等。方法は問いません。
もちろん紙にペンで書いてネタ出ししても構いません。アナログ、デジタル、自身が進めやすい方法で行ってください。

キャラ、背景のイメージとズレない世界観のゲームUIを目指しましょう。

もちろんSTEP.4のラフ制作を最初から行っても構いません。
ゲームUIに載せる要素の例
マイページ、ガチャ、クエスト、合成、バトル、ショップ、お知らせ、メール、レベル表記、体力ゲージ、行動ゲージ、お金、キャラのセリフ欄、キャンペーンバナー、音声ON・OFF、フレンド、メニュー、設定など…これらは一例です。
要素の名称は作風に合うようにアレンジを加えてみるのも良いでしょう。(例:ガチャ→召喚)
※要素が少な過ぎるスカスカのUIは仕上がりが寂しくなるので要注意です。
STEP.4
ラフの完成
STEP.3の手描きラフを元に文字ツールシェイプツールなどを使って「全ての要素」を書き出します。ベントバナーの日時や細かな文言など、余すことなく要素を全て記載しましょう。

この段階で情報量が少なすぎると「寂しい絵」になります。左図は「ラフ完成」の例です。
11/18、11/25を使ってこの状態まで作れたらOK。
レイヤーの整理は都度行いましょう。
全ての要素がぐちゃぐちゃだと後から整理するのが大変、ある程度整理しておきましょう。

ボタン単位でグループ化し、ヘッダー、右サイド、左サイド、フッター、背景などでグループ化し色分けしておくと管理しやすいです。

ラフのサンプルPSDはコチラからダウンロードできます。レイヤー整理の参考にどうぞ。

※ラフが授業中に仕上がらなかった場合、2025/12/02の授業開始時までには仕上げてください。あっという間に最終授業になるので、前倒しで進めまくってギリギリです。
どのツールを使う?
ゲームUIのようなレイアウトデザインを行う際にIllustratorとPhotoshop、どちらを使うか迷いますよね。こういうのこんな感じのフラットデザインとマテリアルデザインの中間的作風ならイラレ・フォトショどちらでも構わないですが、色々な質感表現をしたい場合はPhotoshopが作りやすいですし、Illustratorはアイコンやロゴ等のベース素材作成に超便利です。
作品の最終的な仕上がりを想像し、適したツールを選択すると時短に繋がりますよ。

② 線画を作る

先に作成したラフを元に、ゲームUIの線画作成を行います。

線画にする事で全体的な仕上がりのイメージが見えてきます。
更にボタンなどの各要素のサイズを実機確認する上で便利です。

着彩後に要素のサイズ調整を行うより、線画の段階でサイズを確定させておく事で工数削減が可能。
※線画と着彩を同時に行う方がやり易い方は、上記のような線画作成にこだわる必要はありません。

※線画作成のスケジュール感としては今年中に完成させるのが望ましいです。
何回も言いますが時間が非常に少ないので前倒しで進めていきましょう。

STEP.1
アイコン等のラフを作成
アイコンのラフを描きます。
クリスタ、Photoshop、紙にペンで書いたものをスキャン、お好きな方法で作成してください。

フリーのアイコン素材を活用するのもアリですが、自作する方がより作品に適した世界観が表現可能です。

こんな感じで最初から1個1個質感をバチっと仕上げて作る方法もアリですし、お好みの方法で。画面全体の線画を作ってから各パーツに質感付与する方が統一感が出しやすく効率的に進められると思いますよ。
STEP.2
Illustratorで清書
Illustratorを使って線画を清書します。
ラフを配置し、不透明度を30%程度に下げ、レイヤーにロックしておきましょう。

新規レイヤーを作成し、[ ペンツール ] 等を使ってトレースします。長方形ツールや楕円形ツールなどの図形ツール等や [ パスファインダー ] 等も組合わせて効率的に作成しましょう。

塗りは無し、細くて分かりやすい色の線にしておくとトレースし易いですよ。
STEP.3
アイコンのベースを作成
Illustratorでトレースが完了したらアイコンの塗りと線を適宜設定します。
サンプルは塗りを黒、線は無しに設定しています。
他のアイコン類も同様の手順でIllustratorで作成しましょう。

アイコン制作はそれなりに労力が必要な作業ですが、頑張って作成してください。

サンプルはPhotoshopでアイコンの質感付与を行いますが、Illustratorで質感付与を行っても構いません。
作りやすい方法で進めてください。
ゲームアイコン素材
商用利用可能で高品質なゲームUIに使えるアイコン素材です。活用しても良いですし、アイコン制作のヒントにも使えますよ。
全てベクターイラストなのでIllustratorやPhotoshopで活用できる素材です。
STEP.4
Photoshopにコピペする
Illustratorで作成したアイコンを [ Ctrl + C ] でコピーし、Photoshopで [ Ctrl + V ] を押すとオブジェクトのコピー&ペーストができます。

ペースト形式は [ レイヤー、スマートオブジェクト、シェイプレイヤー ] の3つを上手く使い分けるのがオススメです。
シンプルな形状はシェイプ、スマートオブジェクトで。フォトショ上でパーツを個別編集したい場合はレイヤーなど。

イラレからフォトショへコピペする詳しい方法はコチラの記事で詳しく解説しています。
STEP.5
線画の完成
左図のような状態で一旦線画の完成です。
この段階では色を付けず、白黒で作成しておくのがオススメ。
複雑な形状のアイコンはIllustratorで作成、バナーやアイコンの下地となるシンプルな長方形や丸形などはPhotoshopのシェイプで作成すると効率的ですよ。

※サンプルPSDはコチラからダウンロードできます。
文字はPhotoshopの [ 文字ツール ] で入力します。AdobeFontsフリーフォント等でゲームUIに合うフォントを探し、サイズやレイアウトを調整。

オリジナルロゴの場合はアイコン同様にIllustratorで作成し、スマートオブジェクト形式でPhotoshopにペーストしておくと便利です。
※テキストエフェクトの作り方はコチラ
スマホでチェックしてみよう
更に品質を高めたい方はデザインをJPEGで書き出し、自身のスマホに入れてボタンのサイズ感や押し易さ等をチェックしてみましょう。UI制作で行う所謂「ユーザビリティ」の確認作業ですね。
スマホゲームならスマホで、コンシューマーゲームならテレビなどのモニタ等、実際にプレイする実機端末で確認する事が重要です。気になる個所は白黒の線画状態で直しておく方が後々の修正が楽、着彩後に修正すると工数が余分にかかりますよ。

③ 質感を付けてみよう

線画が完成したら各種要素にPhotoshopで質感を付けていきます。
コチラの記事でも詳しく解説していますが、基本的な質感付与は主に「レイヤースタイル」で行うのが効率的です。(効率的ですが、必ずしもレイヤースタイルによる質感付与にこだわる必要はありません。)

※最初は質感付与に時間と手間がかかります。前倒しで進めていく様に心がけてください。
油断しているとあっという間に時間切れになって中途半端で終わります、マジで。

STEP.1
スマートオブジェクトを準備
左図はIllustratorで作成したアイコンをPhotoshopへスマートオブジェクト形式でコピーしたサンプルです。
STEP.2
下地に質感付与①
レイヤーパネル下部にある [ fx ] からレイヤースタイルが追加できます。

最下部の菱形オブジェクトに [ グラデーションオーバーレイ ] と [ 境界線 ] を追加しました。
STEP.3
下地に質感付与②
手前の一回り小さい菱形オブジェクトも同様に [ グラデーションオーバーレイ ] と [ 境界線 ] 、そして [ 光彩(内側) ] を追加しました。
STEP.4
文字やその他要素に質感付与
生命の石と宝石アイコンの周囲に [ 境界線 ] を追加して視認性を向上。

オレンジ色の円形オブジェクトは単色ではなく、周囲に [ 光彩(内側) ] をほんのり追加。
!の周辺はうっすら [ 境界線 ] を追加。
同じ要素でもグラデーションと単色、光彩や境界線の有無などで見た目や視認性が大幅に変わります。

作るUIの世界観にもよるのでごってりした質感付与が必ずしも正解ではありません。
色々と質感の付け方を試しながら実験しつつ作成しましょう。

イラレで編集可能なベクター系の質感付与はUI素材のデータ参照がすごく参考になります。
OMAKE
PSDデータ
レイヤースタイルの使い方の参考用としてサンプルPSDを活用したい方はコチラからダウンロードしてください。

※あくまで使い方の参考程度に、デザインは引っ張られ過ぎないで下さい。
作成したゲームUIのデザインをJPEGやPNGに書き出し、端末のモックアップにはめ込んでみるのもアリですよ。(iPhoneのモックアップ素材はコチラ。)

完成した作品はぜひポートフォリオに掲載してみましょう!

プレゼンについて

自身が作成したUI画面を発表していただきます。
基本的に発表内容は自由です。
作成した画面の魅力を相手に伝えられる内容であれば手法は問いません。
UI画面以外に表示させたいものがあれば、それもOKです。

持ち時間は3分間スピーチ同様、3分程度でお願いします。

下記はプレゼン内容の例です。
(あくまで例なので、上記にこだわる必要はありません。)

  • 作品のテーマや作品概要、制作意図
  • おすすめポイントや苦労した点、得られた事など
  • まとめ
発表内容は事前にまとめておく
発表をスムーズに行う為、事前に発表内容をまとめておく事をオススメします。準備せずに発表すると喋りたい事があるのにも関わらず喋れない、という事が多々ありますよ。

ゲームUI制作に関するTips

ゲームUI制作に関するTipsを記載しております。
内容は随時追記予定です。

質感の付け方の例①

同じ形状の線画でも質感の付け方で表現が随分と変わってきます。
Photoshop、Illustrator、クリスタなど、使用するツールは上手く使い分けてください。

  1. Illustratorで歯車の線画を作成
  2. Photoshopの楕円形ツールで正円を作成後、グラデーションオーバーレイで背景色を作成
  3. 楕円形をコピー後に一回り縮小させ、塗り無し、線を黒にして重ねる
  4. 2の楕円形シェイプにドロップシャドウを追加
  5. 更にドロップシャドウを追加して影を強調して完成
コレ系デザインのアレコレ
コチラの記事でも解説していますが、下地の枠の質感が決まればアイコンの質感を考える必要が無いので量産&後から行う質感の調整等がすごく楽。
アイコン自体はイラレのベクター、質感はレイヤースタイルなので解像度を気にする必要が無い。
グラデとシャドウを使った軽い質感付与はクセが少ないデザインなので合わせやすい反面、画面全てがこの質感だと面白みに欠ける。
小さいパーツには適しているけど、大きいパーツだと密度不足なので要注意。
同じスタイルの多用に注意
全て同じ様な質感、同じような形状だと面白みに欠ける絵になりがちです。SF系のスタイリッシュなフラットデザインのゲームUIを目指すならまだしも、中途半端に質感を付けたコレ系の世界観では危険です。また、アイコン下地の形状が丸〇◎…と丸のオンパレードだと眠たくなりますよね。
質感や形状に近しい世界観で多少の差を作ってあげたり、バナー目立たせたいボタン等は更に変化を加えてみるのも手ですよ。

質感の付け方の例②

Illustratorでアニメっぽいアイコンを作る方法の例です。(サンプルAIはコチラからダウンロード可。)
もちろんPhotoshopやクリスタで描いてもOK。

  1. グラデーションを適用した歯車をコピーし、2つの歯車を [ ブレンドツール ] でブレンド(ブレンドオプションの設定はステップ数:60)
  2. 前面に歯車をコピーして色変更、真ん中の丸い部分を作成
  3. 更にシャドウのトーンとなるパーツを追加(レイヤー別にパーツを追加したり元の歯車オブジェクトをコピー後に分割したりクリッピングマスクを活用したり)
  4. 最後にハイライトのパーツを追加(ブラシツールでちょちょいと乗せたり)
コレ系デザインのアレコレ
アイコン1つ1つの質感をガチで作る必要があるので制作コストが増える(全部作画するイメージ)。
あらかじめUI全体の質感ラフを決めておかないと整合性がとりにくい&調整がめんどい。
イラレ制作なら解像度を気にする必要無し、フォトショ・クリスタは1000pxもあればOK。(フォトショ・クリスタの場合はアイコン用PSDを別途作成、UIレイアウト用PSDにスマートオブジェクトでレイアウト。)
制作が大変な反面、ユニークなUIに仕上がるので面白い画面が作れる。

質感の付け方の例③

Photoshopやクリスタでアイコン素材を「そのまま描くタイプ」の方法です。
UIを「作画」するイラスト作成の延長線上みたいなイメージなので、作画好きの方にオススメ。

  1. 線画を描きます。
  2. 下地を塗ります。
  3. 影やハイライトを描いて完成、普通に絵を描く手順なので特筆する事は特にありません。
バナー素材に使ってみる
作画したアイテムをスマートオブジェクトに変換しバナーデザインの素材にすると、編集しやすいバナーが作れます。アイコンの周囲に太めの境界線を追加し、アイコンを強調してみるのもアリですよ。
質感の付け方の例②同様、塗りの工程が発生するのでそれなりに制作コストが増えます。

質感の付け方の例④

Illustratorでアイコンベースを作成後、Photoshopのレイヤースタイルで質感付与を行う流れの例です。
作例の一つなのでコレが正解という訳ではありません。自分なりの作り方を編み出してください。

  1. Illustratorでアイコン素材を作成、Photoshop上で白黒でデザイン・レイアウト作成。(この時点である程度密度のある絵に仕上げておかないと貧相な絵になります。)
  2. グラデーションオーバーレイで全体的に色を乗せてトーンの確認。
  3. ドロップシャドウを追加して立体感を追加。
  4. ベベルとエンボスを追加して更に立体感を追加、パターンの追加や細部の調整。
コレ系デザインのアレコレ
基本的には質感の付け方の例①の一つ目で紹介した質感付与と同じなので、質感調整、アイコンの量産などがとても簡単&解像度を気にする必要無し。(同じ質感のパーツはグループ化し、グループに対してレイヤースタイルを適用すると質感付与が更に簡略化できます。)
グラデーション、ドロップシャドウ、ベベルとエンボスがメインでシンプルな構造。
全て同じ質感にするとつまらないので、コチラの作例の様にバナーや他のレイド系アイコン等で質感の差を付けてみると面白いゲームUIにできます。

質感表現の違いの例

メタル系はサラッとグラデーションがおすすめ
金や銀など、メタリックな質感のUIを作る際は「サラッとしたグラデーション」がオススメです。
左図はコチラの記事で紹介しているゴテッとしたリアルな金属系スタイルを適用した例。
右図はグラデーションオーバーレイでサラッと表現した金属です。
見ての通り、ゲームUIではサラッと目の質感表現が合わせやすいですよ。