InDesign(インデザイン)で作業を開始する前に「黒の表示方法の設定」を済ませておきましょう。
意外と落とし穴になる「黒」の設定。
そんな「黒」についてインデザ初心者の方に詳しく解説いたします!
この記事の目次
DTPにあまり詳しくない方は意識する事のない「黒」について解説します。
案外落とし穴になる個所なので、制作を始める前に理解しておきましょう!
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InDesignの初期設定だと
[ Ctrl + K ] (Mac:Command + K) を押して環境設定を開きます。左メニューの [ 黒の表示方法 ] をクリックしましょう。
すると [ 黒の表示方法 ] の詳細設定が開きます。
RGBおよびグレースケールデバイスでの黒の表示オプションを確認してみましょう。
InDesignの初期設定では下記になっています。
- スクリーン(S):すべての黒をリッチブラックとして表示
- プリント / 書き出し(P):すべての黒をリッチブラックとして出力
まず、結論から。
インデザイン初心者の方は下記のように変更しておくのがオススメです。(理由は後述します。)
- スクリーン(S):すべての黒を正確に表示
- プリント / 書き出し(P):すべての黒を正確に出力
「リッチブラック」とは?
リッチブラック、聞き慣れない単語かもしれません。
しかしDTPの世界では重要な単語なので理解しておきましょう。
同じ黒でも様々な黒色が存在します。
K100の真だけでなく、例えばK100+C40の青みを帯びた黒、K100+M40の赤みを帯びた黒、K100+Y40の黄みを帯びた黒など…黒の色味も様々です。
そんなK以外の色味が入った黒の事をリッチブラックと呼称します。
例えば下記は黒から黄色に変わるグラデーションの例です。
上は K100 → Y100
下は K100+Y100 → Y100
好みもありますが、下の方がキレイに見えませんか?
リッチブラックを使うと表現の幅を広げることができます。
「すべての黒をリッチブラックとして表示」とは?
- スクリーン(S):すべての黒をリッチブラックとして表示
- プリント / 書き出し(P):すべての黒をリッチブラックとして出力
上記はInDesign(インデザイン)初期設定の黒の表示方法です。
これを可視化すると…
こうなります。
CMYKの値は違いますが、見た目は一緒ですね。
微妙な黒の表現がしたくても、全て同じ黒に見えてしまいます。
…コレ、結構厄介なんですよね。
スミ(K100)とリッチブラック(K100+M100等)を一緒にしても画面上では違いが分かりません。
そのまま気づかずに印刷してしまうと…
「…えっ?何で色が違うの?」と印刷して初めて気づく、なんて事が。。。
印刷したら最後、そのまま使うか費用を追加して刷り直すか。
しかも印刷はすぐに仕上がりません。スケジュールの調整が必要になる場合も。。。
…非常に面倒ですよね。
と、事前に [ すべての黒を正確に表示 ] にしておくと印刷事故の可能性を下げられます。
「すべての黒を正確に表示」とは?
[ すべての黒を正確に表示 ] にすると何が違うか、について解説します。上記の例を見ると分かりますが、明確に黒の色味が違うのが分かりますね。
これらをInDesignでの制作画面上で確認できるようになります。
印刷事故が起きにくいだけでなく、デザイナーが表現したいイメージをより忠実に再現できます。
よってInDesign(インデザイン)を始められる前に必ず下記設定を行いましょう。
[ Ctrl + K ] (Mac:Command + K) → [ 黒の表示方法 ] → [ 下記設定に変更 ]
- スクリーン(S):すべての黒を正確に表示
- プリント / 書き出し(P):すべての黒を正確に出力
ポートフォリオや雑誌等のページ物を制作する上で便利なInDesignを使った印刷でミスを防げます。
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以上、InDesign(インデザイン)の黒の表示方法についてでした。
インデザの初期設定では非推奨の [ すべての黒をリッチブラックとして表示 ] になっています。
必ず [ すべての黒を正確に表示 ] に変更しておきましょう。
ココの項目を変更するだけで印刷事故の可能性をグッと減らすことができますよ。
そして表現の幅を広げるためにも必須!
深みのある黒でより自身のデザインのクオリティを高めていきましょう。
ではまた!
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