業務で新たにタブレットPCが必要になったので、MobileStudioPro16購入までの経緯とレビューの記事を掲載します。
ちなみに今回の記事に登場する端末はSurfaceやMobileStudioProといった一体型のペン入力が出来るモノに絞っています。
コスパやスペックを求めている方、またゲーム用途を考慮している方の需要には合わないと思います。
「制作用途」に特化した端末の考察とレビューです。
2019年でモバスタてぇ~、と、今更感が否めないですね。なので書き味とかではなく、2017年頭に購入したモバスタ13と比較したり、少し違う切り口で端末について語ってみたいと思います。
この記事の目次
まずは今回比較検討したデバイス4種とスペックの一覧です。
- Wacom MibileStudio Pro13
- Wacom MibileStudio Pro16
- Surface Book 2
- Surface Pro 6
Wacom MobileStudio Pro13 | Wacom MobileStudio Pro16 | Surface Book 2 | Surface Pro 6 | |
---|---|---|---|---|
型番 | DTH-W1320H/K0 | DTH-W1620H/K0 | ||
CPU | Core i7-6567U (第6世代) |
Core i7-6567U (第6世代) |
Core i7-8650U (第8世代) |
Core i5 8250U (第8世代) |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB | 8GB |
SSD容量 | 512GB | 512GB | 512GB | 256GB |
グラボ | Intel Iris Graphics 550 | NVIDIA Quadro M1000M 4GB GDDR5 | NVIDIA GeForce GTX | Intel UHD Graphics 620 |
画面サイズ | 13.3インチ | 15.6インチ | 15インチ | 12.3インチ |
解像度 | 2560×1440 | 3840×2160 | 3240×2000 | 2736 x 1824 |
重量 | 1.42kg | 2.2kg | 1.6kg | 770g |
Adobe RGB カバー率 | 80% | 94% | 64% | 64% |
書き味 | 良い | 良い | ふつう | ふつう |
相場 (2019.03時) |
230,000円 | 287,000円 | 350,000円 | 115,000円 |
備考 | スタンド別売 キーボード別途 マウス別途 |
スタンド別売 キーボード別途 マウス別途 |
ペン別売 マウス別途 Office Home & Business 2016付き |
ペン別売 マウス別途 Office Home & Business 2016付き |
こちらはあくまで数値、実際にご自身の手で触って比較するのが一番です。
結論から申し上げると、購入した端末はワコムのモバイルスタジオプロ16です。
ペンタブの老舗、ワコムから発売されているPCと液タブ一体型のクリエイター向けタブレットです。
2年程前にWacom MobileStudio Pro13を購入したのですが、今回は最上位機種を選択しました。
デスクトップPCと液タブを買うのが一番費用対効果が高いと思いますが、スペースを占領して邪魔になるのと、場所を変えて作業をしたいという思いがあったのでコチラの端末を選択しました。
サーフェスとの比較が続きますので、モバスタの中身について知りたいって方は下記リンクからどうぞ。
【中編】MobileStudio Pro 16 開封の儀
他の端末候補として「Surface Book 2」と「Surface Pro 6」がありました。
ヨドバシ梅田にはモバスタ、サーフェス、その他色んな端末を触れます。
ポチる前に現物を触りまくらないと、スペック表だけ見ても使い心地が分からないですからね。
特に絵を描いたりする方は触り心地が大切ですからね。
高い買い物なので十分比較検討しないと後悔してしまいます。
WEB開発、デザイン制作を主とした人間が感じた事を好き勝手に書いていきます。
Surface Book 2 とは?
まずサーフェスブック2、気になっていたので梅田のヨドバシで実機を使い倒して検討してみました。「これさえあれば、何もいらない」的なキャッチの商品ですよね。
CPUはi5とi7がある
コアのスペックがCore i5とCore i7の2種類があります。
制作するなら断然i7をおススメします。
i5は店頭でフォトショを操作中に「カクッ」っとなってストレスが溜まります。
i7との差額数万はきっと制作する上でのストレスと生産性ですぐ埋まるでしょう。
ペンの使用感
良い感じに必要十分の機能を備えています。
ただ圧倒的にワコムのペンの方が気持ちいい書き味をしています。
反応、スムーズさ、筆運び感、正直私はどれもワコムが上に感じます。
普段モバイルスタジオ13を使っているのですが、比較した際にSurfaceはペンの反応が気持ち遅れるような違和感があります。
店頭の端末なので最適化さていない、って理由もあるかもしれませんが。
わざとレイヤー増やして重くした状態でペンを運ぶとペンが反応しない時が度々発生。店頭端末の設定のせいでしょうか?
i5とi7のマシンで比較するとその差が顕著に出ます。先にも書きましたが買うなら少し高いですがi7を、i5は後々後悔しそうな気がします。
前述しましたが、差額はきっとその後の生産性ですぐに埋まると思います。
メモイラストや簡単なイラスト制作なら問題無いのでしょうが、ガッツリ系は少しストレスが溜まるかも。
画面の横幅が短い
Surfaceは画面の横幅がモバイルスタジオと比較して短いです。
解像度は十分高いです。画面比率的な意味で横幅が狭いです。
ペンは電池式で別売
純正のSurfaceペンは別売です。本体価格+ペン代(約10,000円)です。
ワコムのペンは電池いらず、Surfaceは単6電池が必要です。
頻繁に電池交換は無いでしょうが、邪魔くさいです。
ペンの質感は良い感じです。
なお純正以外のペンは4000円以下で売ってます。
個人的には純正の方が安心できます。
本体が頑丈!
本体が非常に頑丈です。
対応してくれた店員さんが「これ、めっちゃ頑丈なんですよ」って言いながらグーパンチをガンガン当てたり床にぶつけたりしてました。
やめてあげてw
外でガシガシ使う方には安心できる要素の一つですね。
Officeが付いてくる
Surfaceはオフィスがデフォで付いてきます。
マシンスペックは同じでOffice2019→Office2016の機種なら3万円引きだそうです(2019.03のヨドバシ情報、無くなり次第終了)。
Officeを持っていない方なら嬉しい要素です。
ビジネスでも学業でも必須ですからね。
しかしオフィスを持っている人なんて山ほどいるはずです。
中には「オフィスいらんからその分安くしてよ」って方、沢山いると思います。
私もそのうちの一人です。
個人的には正直2019も2016も、どちらもいらないので5万円引きにしてほしいです。
値段が高い
お値段が高いです。その額35万円程度。
もちろんスペックを落とすと安くなりますが、私の場合は画面サイズ15インチは欲しかったので必然的にパーツ類のランクが高くなってしまいました。
画面サイズを小さくするとi5コアが選択できて、その分安く構成できます。
次に値段的な意味合いでSurface Pro 6も検討しました。
「Surface Pro 6を選択するなら10万ちょいで買えるi5で十分かなぁ~、それなりのスペックを必要とするなら、この端末のスペックを上げるより別の端末を選んだ方がいいんじゃね?」って感想です。
小ぶりな本体
全体的にコンパクトなデバイスです。
PCというよりもタブレット端末ですね、iPad的な。
外でのプレゼン用端末、ちょっとした作業、ネット閲覧とか、そんな用途にはバッチリなんでしょう。
でも私の想定している制作系の用途にはあまりにも小さすぎました。
画面ちっちゃ!作業スペース無いじゃん!ってね。
私の想定用途に適していないので今回はSurface Pro6は除外しました。
ペンの書き味は?
ペンの書き味は基本的にはSurface Book 2と同じです。
簡単なイラストなら十分、高解像度&レイヤー重ねまくりのがっつりイラスト作成には少し物足りない、そんな書き味です。
キーボードとペンは別売り
純正キーボードが別売りであります。
質感が良くて画面カバーにもなり、かなりカッコいいです。
Surfaceペンは別売です。純正以外のペンは半額くらいで売っています。
純正キーボードと純正ペンを合わせては約25,000円程。純正じゃなければ7000円程。
純正は高いですね。質感は良いんですけど。
私なら2000円くらいのキーボードとスタンドを選んで差額を別の事に使いたいです。
下記の記事でオススメのキーボードや周辺機器を紹介しておりますので参考にしていただければと思います。
【液タブ】モバイルスタジオプロ16で使用している周辺機器まとめもちろんOffice付き
デフォでOffice2019が付いてきます。
2016なら3万円引き。
サーフェスブック2でも書きましたが、両方付けない、という選択肢が欲しいです。それがあればちょろっと作業用端末としての候補に上がる可能性が出てきます、個人的に。
以上の点を踏まえてSurfaceは除外
完全にデザイン制作に特化した用途を想定しているのでSurfaceは除外しました。
個人的にガチ制作ではなく、もう少しライトな使用を想定している方ならSurfaceは良い端末だと思います。Surfaceでガチ制作している人に怒られるかもしれませんが。
さて、購入端末を検討した結果、モバイルスタジオプロ16を購入することにしました。
2日後、扉を開けるといつもお世話になっているヤマトのお兄さん、そしてその手にはモバイルスタジオの箱!…
ん?箱?モバイルスタジオの外箱?
なぜに段ボールじゃなくてモバスタの箱が見えてるんだろ?
…そうなんです。
モバイルスタジオが外箱むき出しで届けられました。
外で元気に遊んできた子供かな?
伝票のラベルは商品裏側に直貼り、ラベルのネチャが全然取れないよ。
これでもラベルを剥がして全体を除菌シートで拭いて随分と綺麗にしたのですが、汚れがガンコで落ちないです。
除菌シート3枚が真っ黒になっちった!
2年前に購入したモバスタ13の箱と比較して、どっちが中古品かわかんないや(´・ω・`)
…しょんぼりしながらカスタマーセンターに連絡して交換処理を依頼しました。
特に費用は発生せずに1週間ほどで無事に新しいのが届きました。
2度目の正直…だがしかし!
「ピンポーン、お届け物でーす」までがマックス、扉開けたら愕然としました。
あ、同じじゃないや。ラベルの位置が表になってますね。
初回は裏だったので…
真っ白のパッケージなので汚れが目立ちます。
1から10まで全部説明して、発送前にも念のため連絡して説明したのに。
何かの間違いだと思い、連絡したら再度発送してくれるとの事でした。
安いモノだったら気にならないんですけど、結構な高額商品ですからね…
3度目の正直…だがしかし!!
さらに1週間後、ようやく期待通りの梱包で届きました。
白い!キレイ!コレを求めていたんです!
…ってのも束の間。
なんと初期不良品を引きました。
グラボの冷却ファンからガタガタヘンな音がして、画面がプツプツとブラックアウトするんです。
ペンのドライバ周りがバグってるんです。
ドライバ周りがバグっているのはアップデートで改善できるとして、ブラックアウトはハードウェア的な不良っぽいので手が出せません(>_<)
しょんぼりしながらサポセンに連絡して、検証しますとの事で返送しました。
4度目の正直…だが、だがしかぁぁぁぁし!!!!
約10日後、新たな端末が届きました。検証の結果、初期不良品でしたので別の新品端末が届きました。
しかし右上のたわみに若干の不安を抱えながら開封…
案の定、箱が潰れてますね…潰れちゃってるよぉぉぉぉぉ…
角から思いっきり落とされてます…
かなり頑丈な箱なのですが、ガッツリ変形しております。
輸送用の段ボールからイッちゃってます。
おまけに落下の衝撃で中のトレーもバキっといっちゃってます。
ツルッ、ドカッ!「あっ…、まぁ、大丈夫やろ」ってか?
段ボールにデカデカと赤色で印字されている「取扱注意」が意味を成していないよぉぉぉ……
呪われているのでしょうか?
配送業者に連絡してみると、交換に時間がかかる、との事でした。
さすがに面倒くさくなってきたので、もういいや、って開封しちゃいました。
冷却ファン等の機械的なパーツへのダメージを考えるといい気がしませんけど…まぁ大丈夫!
注文してから約1か月…長かった。。。
「箱への大きなヘコミ傷と本体への大きな衝撃アリの端末」か「箱が小傷まみれ&真っ黒&ラベルネチャ」の違いです。
「時間と労力」と「本体への衝撃アリ」とを考慮すると、最初の真っ黒の箱で我慢しておいた方が良かったですね…
多分こういうのっていくらあがいても結果が同じなんですよね。
「ファイナルデスティネーション」という私が大好きな映画があります。
主人公達が避けられない「死」から逃れようとジタバタする内容です。
むしろあがけばあがく程ひどい死に方をするという、死のピタゴラスイッチです。
形を変えたアレです。
どこかでヘンなのに睨まれちゃったよぉぉぉぉ!
意地の悪い死神がバタバタしている私を見てニヤニヤしてるんですよ、きっと。
アホな奴がバタついとるでぇ!ヒヒヒッ…って。
と、色々ありましたがモバイルスタジオプロ16が到着しました。
中編でMobileStudioPro16をMobileStudioPro13を交えながら中身の紹介をしてみたいと思います。
下記にワコム製MobileStudioPro16に関するレビューや気になる点などを掲載しております。
【中編】MobileStudio Pro 16 開封の儀MobileStudio Pro 16の欠点 モバスタ愛用者がデメリットを語ります【液タブ】モバイルスタジオプロ16で使用している周辺機器まとめ